機械式時計の価値の追求

代表取締役社長 宮川 二郎
  • オリエント時計は1950年に創業以来、60余年にわたり時計創りに取り組んでおります。
  • その間の技術の進歩は目を見張るものがあり、それによって世界のマーケットにおけるブランド勢力図も大きく変化し、また時計というものに求められる価値も時代と共に変化してきました。
  • 技術的には手巻き時計から自動巻きへと緩やかに進化していた腕時計も、精度を極める方向性の中で電子化の流れとなるや、トランジスタや音叉等による過渡期を経てクォーツへと急激な発展を遂げました。
  • 高精度・携帯性の追求はクォーツ化により飛躍的に進歩し、電子化により生じた動力についての課題も、運動エネルギーによる発電やソーラー発電によりクリアされ、更に電波時計の開発により精度は飛躍的に向上、時計本来の「時を計る」という機能は究極のレベルにまで到達しつつあります。 一方、時計市場はクォーツ時計のバラエティー化(機能・サイズ)・低価格化によりファッション性やスポーツ等ライフスタイルへの適合性がより求められ、一方元来時計の持っていたプレステージ性というものもより重要になる等、多様化して来ています。
  • 時計技術の革新の流れの中で、機械式時計はその希少性・趣味嗜好性から着実にその存在感を示し続けています。
  • オリエント時計もその時代の流れの中で、様々な製品を市場に送り出して来ましたが、終始一貫して取り組んで来たのは、創業以来の原点である機械式時計の追及です。 現在オリエント時計は70カ国を超える国々で愛用されており、海外では日本メーカーという括りの共通のイメージとしてお客様に期待される高品質・多機能クォーツも展開しつつも、機械式時計は当社としてのアイデンティティーとして常にコア商品であり続けています。
  • 近年の市況変化の中で、機械式時計市場は安定的な伸びを示しています。
  • 機械式時計の良さは以下の点が上げられますが、
    • ・精密な部品の組み合わせにより時を刻むからくりの面白さ、芸術性
    • ・日常生活での人の動作による運動エネルギーを動力とした無駄の無さ
    • ・部品交換によって永く使え、世代を超えて家族を繋げるエモーショナルな価値
  • 最近は時計を複数所有し、TPOによって使い分けるスタイルが定着しており、久し振りに使おうとした場合に止まっていても巻き上げればすぐ使えるので便利というお客様の声も頂いております。
  • 当社の機械式時計は、先進国では主に高グレードの多機能スポーツコレクションやクラシックシリーズ、新興国市場へは主にお求め安い普及品シリーズ、それぞれの市場の特性に合った商品展開により「機械式時計ならオリエント」というイメージでお客様に喜んでいただいております。
  • 昨年からは日本国内で機械式を代表するブランド「オリエントスター」シリーズの海外展開を開始、当社の機械式時計のポジショニングの向上を目指しています。
  • 世界で機械式時計を自社生産するメーカーは非常に限られており、当社としましては歴史ある日本の時計メーカーの一つとして、日本が世界に誇る伝統的技術の一つである機械式時計の普及を更に進めるべく、若者向けシリーズや難しいとされていた女性用シリーズの開発にもチャレンジする等、機械式時計の可能性を追求しています。
  • 今後も当社の強みである品質の高い機械式時計創りに取り組み、お客様に喜ばれる商品を提供してまいります。